DARKGNOSIS

140字に断絶した世界を繋ぎ直す

夏色シューティングスター

今日は世界がよく視えるはずだ、という直感に目を覚ました。
カーテンを開き窓の外を見上げると、光は透明で明度の高い空がどこまでも続いてる。
「最高の夏にしようぜ」
思わずそんな言葉が口に出る。
 
ここ最近はずっと明瞭としない日々が続いていた。
曇りガラスを一枚挟んで世界から隔離されているようで、何かに集中しようとすればふわふわと気持ちが霧散していく。
 要因は様々だろうが、睡眠が下手くそになってしまったことが一番だろうか。
寝るべき時間が訪れる度に”今日という日はこの程度で終わらないはずだ”という自意識に苛まれながら、大して出来ることもないまま夜を無意味に長引かせていた。
限界期のメモによると「睡眠とは今日あったはずの可能性を0.7倍にして明日に渡す行為」らしい。
その"今日あったはずの可能性"ってやつが"翌日にあるはずだった可能性"まで犠牲にしてたのは笑い話にもならない。
まあそんな状態だったワケだが、そんな虚無ってヘラってじゃんけんぽんみたいな近況はどうでもいい。
 
何故ならば今日は最高の夏で、高坂穂乃果の誕生日だからだ。
 
爆速で業務を終わらせ(終わってない)、定時退社をキメた俺がまず始めるのは当然アレだ。家賃の振込だ。
今月もまた家賃をまた振り込み忘れていたようで、管理会社から呆れたように催促の電話がやってきた。
半ばリマインダー代わりにさせられている電話口のお姉さんに(や、マジで申し訳ねえ…マジ反省してっから家を追い出さないでくれ……w)とクソデカ態度の本音を隠しながら「すんませんw」と建前で謝り、家賃を口座に叩き込んでやった。 ※これが、日本人の得意とする社会性である
 
改めてここでぶっ飛んだパーティを始めるワケだが、まずは夕食だ。
高坂穂乃果生誕祭にふさわしい食物を摂取しなくてはならない。
などと考えながら、パン屋も和菓子屋もケーキ屋も見事にスルーした俺が立ち寄ったのはきしめん屋だった。
きしめん屋→カツ丼ドン勝!優勝!!!!!
高偏差値で有名な俺は、爆裂するシナプスを完璧に制御し、美しすぎる三段論法を組み上げた。
まあ、2期7話とかでもカツ丼食ってた気がするしμ’sの歌詞にも「時として主役を食っちまう音楽響かせてこうぜブラザー」的な歌詞があった気がするしオーケーオーケーw
 
定時退社からのカツ丼で優勝、当然その程度じゃ高坂穂乃果生誕祭は終わらず、凱旋は続く。
家に帰った俺が冷蔵庫から取り出すのは今日の日のために取っておいた…チーズケーキ(食べかけ)だ……。
ほら、アレだよアレ。
昨晩のパーティでことりちゃんが持ってきたけど、流石に深夜にチーズケーキは糖質的なサムシングがヤバイので残った的な設定のアレだよ。
割り箸で一気にかっ食らうともう最高や、パッサパサのチーズケーキから幸福の余韻を最大限摂取し、盛大にむせ返るなどして涙目になりながら烏龍茶を一気飲みした。
 
で、エアロバイク漕いだりVRで遊んだりしてたら今に至ります……。
 
しかし……人間は(クソデカ主語)、このような惨めな状況に置かれても、生まれ持った妄想力というもので記憶を上書きすることが出来るらしい。
なので、今日は実質以下のような日であったに違いない
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(※注:オリキャラ出演、俺嫁設定、その他作者の自己満足設定)
(前提設定:
主人公(俺)は過去、和菓子屋(くら羽)を営んでいた両親を火事で失った青年である。
俺は、くら羽を再建し、かつての幸せだった日々を取り戻したいという思いから、記憶を頼りに、父親がかつて修行を積んだという"穂むら"へと向かう。
半分焼け落ちたくら羽の看板を背負った俺を見たほのパパは全てを察し、俺が穂むらで修行することを許可する。
ある日を境に伸び悩んだ俺に対し、ほのパパは「お前の作る菓子は確かに美味い、しかし欠けているものが1つある」という問いを投げる。
んで、その答えは愛だったってオチなんだけど、穂乃果ちゃんと過ごす日々の中で愛を思い出して、何やかんや痴話的なのがあって、ほのパパの最終試練が発動して、愛のぱわ~で乗り越えて、穂乃果ちゃんをゲットして、更に二人でくら羽を再建したよ!(わーい)
:設定おわり)
 
【んで、この辺にブログ本文を改変した自己満足SSをつらつらと書き連ねる予定だったんだけど、流石に文字数が肥大化しすぎるのとあまりにも恥ずかしいので、そういうものがあったんだという可能性だけ記しておきます。各位、己の妄想ノートに最高の高坂穂乃果生誕祭を思い描いて今日という日を最高にしていこうぜ。】
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完。
 
え?